先日、こんな本を読んだ。
見ての通り、文章の添削に関する本である。
どういった本だったのか少し説明していきたいと思う。
形容詞を使わない文章を心がける
以下の3つの例は、日常生活でもついつい使ってしまいがちな文章である。
例①:お前すごいな
これだけだと何がどうすごいのか分からない。頭が良いのか、運動神経が良いのか、手先が器用なのか全然分からない。
一見すると肯定的な意味で使われそうである。しかし逆に相手に対して皮肉を言うなど、否定的な意味でも使えなくもないだろう。
「すごい」の一言で全てまとめてしまうと、語彙力が徐々に喪失していくだけである。
例②:あの人ヤバい
これも何がどうヤバいのかよく分からないし、必ずしも否定的な意味で使われているとも限らない。むしろ相手のことを称賛しているパターンもある。
相手の第一印象が劣悪過ぎて即座に距離を取ったという意味だったり、相手が上級国民で、一般国民である自分とは住んでいる世界が違うという意味であったりと、解釈の仕方があまりにも幅広過ぎるのである。
例③:こいつ頭おかしい
相手の考えていることが常軌を逸しており、それについて驚きを隠せないといったところだが、これも必ずしも否定的な意味だけであるとは限らない。
3つの例を紹介してみたが、この本の趣旨はまさに曖昧なものを具体的に説明するということである。そのために、上記のように言葉をまとめるのは今すぐやめろって話。
例④:すみませ〜ん(満員電車の中、人混みをかき分け降車)
と見せかけて4つ目。
まとめず具体的に言うとなるとかなり面倒だし、相手から反感を買うこともある。
「降りたいので道を空けてくれないでしょうか?」
なんていちいち言ってられない。
しかし場合によってはこういった表現も必要になるので、曖昧な表現を使うべきか具体的な表現を使うべきか、状況によって使い分けが大きく問われる。
読んだ感想
形容詞を使わず具体的に説明する。
僕の場合、ブログ内では一応達成できているなと読んでて思った。僕はブログを書くとき、なるべく読者に分かるように文章を書くことを心がけている。ブログを続けていれば自然と身につく習慣だ。
自分の言いたいことは形容詞だけで完結させず、上記の例を意識して具体的に表現していくことが大事だ。語彙力を1秒でも早く身につけたい方は、まずは形容詞縛りから始めてみるのはどうだろうか?
しか僕は会話では相変わらず形容詞に頼りっぱなしだ。頭の回転が遅いということもあり、咄嗟に形容詞を使わないで済む言い回しが思いつかない。
いくら文章で形容詞を使わない具体的で分かりやすい表現をしたとしても、会話で活かせないのであれば意味など…
こんな人にオススメ!
大人になれば嫌でも具体的に物事を説明しなければならない場面に出くわす。履歴書の自己PRや志望動機などがそうだ。大人になれば自然と身についていくものの、できれば早い段階で身につけていきたいところだ。
この本は、文章を添削してもらう機会の少ないそんな小中学生にオススメの一冊だと勝手に思ってる。