今回はこんな本を読んだ。
いかにも、読解力を伸ばすのにうってつけの一冊だ。
本書には読解力にあまり自信が持てない人に向けた、効率良く文章を読み進めていくためのメソッドがいっぱい詰まっている。文章から要点を見つけ出したり、事実と意見を見分ける方法など、読解力向上には最適である(100文字以内に収めた)。
僕は自分では読解力がない方だと思っている。読解力がなければ、いくら本を読んだところで内容を理解することができない。
なので読解力を伸ばすことができれば、本を読む上で大きな助けになることは間違いない。
文章を読む上で常に意識しておきたいこと
僕が本書を手にして、最も印象に残ったと思うところをざっくり紹介していく。
①要点を把握する
要点とは話題と結論のこと。
話題とは「何について述べているか」、結論とは「結局何を言いたいか」を指す。
例題を考えてみたので見て欲しい。
(例)移動が楽になるのは重々承知だが、確実に人を轢き殺しかねないほどの運転技術なので、運転免許を持っていようと私は自動車を運転したくない。
この文章だと自動車を運転したくない理由(話題)について述べた後、「自動車を運転したくない」(結論)で締められている。
普通の文章であれば必ず要点がある。それを見つけ出すには文章の中から、主語+述語にあたるもの(この文章だと「私は自動車を運転したくない」になる)を見つけ出すことが重要だ。一度英語に変換してみると楽かもしれない。
②指示語を使って文章をすっきりさせる
指示語とは、直前に書いた内容をもう一度繰り返すことを避けるのに使う(例:これ、あれ、それ)。
また例題を考えてみたので見て欲しい。
(例)12月は日本全国で雪が降ると思ってる人が多いが、沖縄県民はそう思っていない。
この「そう」に該当する部分が、「12月は日本全国で雪が降る」である。
(例)こんなことは公の場で言いたくないのだが、クラスの誰もが佐藤を疎ましく思っている。
たまに指示語が後ろの内容を指すこともある。「こんなこと」に該当するのは、「クラスの誰もが佐藤を疎ましく思っている」である。
③事実と意見の見分け方
意見は大抵の場合、「すごい」「好きだ(嫌いだ)」「ありえない」「当たり前だ」「〜だろう」「〜と思う」「〜と言わざるを得ない」「〜べきだ」といった言葉が文章中に組み込まれている。
一つでも見つけたら、その文章は書き手の意見だと思っておいた方がいい。しかしたまに「〜である」と断定になっていることもあるので要注意。
要は文章を読んでいるときは常に
それってあなたの感想ですよね?
なんかそういうデータあるんですか?
といった、ひろゆきのフレーズを頭に思い浮かべて読んでいくと、何が意見で何が事実かがすぐに判別できるようになるだろう。
実際に文章の中に正確なデータが出典されていないのであれば、その文章自体が完全に書き手の意見と見て間違いない。
文章中に分からない単語があったときって、みんなどうしてるん?
文章を読んでいると、たまに自分の知らない単語に出くわすことがある。
本書では見かけたらすぐに調べるよう推奨していた。調べて意味を理解することで確実に語彙力を向上させられるからだ。
しかし僕は平然と読み飛ばしている(笑)
もちろん調べるときは調べる。でもそれは調べてすぐに意味が分かりそうな場合に限る。調べてもいまひとつピンと来ないことも普通にあるだろう。
それに調べたとしても、調べた先にまた知らない単語が出てきた場合、その単語も調べなきゃいけない。さらにその単語を調べた先にまたまた知らない単語が出てきた場合、その単語も…
結果、沼にハマる。
そもそも知らない単語を見かける度に読むのを止めていては面倒である。新聞ともなると、知らない単語だらけなので終始調べるだけで日が暮れる。
まとめ
中学・高校時代に習ったようなものが多かったが、当時は今以上に読解力も語彙力もなかったので、教師の話を聴いてても "馬の耳に念仏" 状態だった。
しかし大人になってから学び直してみると、新たな発見があったり、当時よりもしっかり理解できるようになっていることも多々ある。
「でも今さら…」などと思わず、とりあえず一度騙されたと思ってやってみるのも悪くない。