アイススケートとは、その名の通り氷の上を滑るスタイリッシュなスポーツである。
先月、僕はそのアイススケートを体験してきた。
一人で。
こちらの施設は、夏はプールとして開放されているが、冬はアイススケート場として開放されている。有料だがアイススケート用の靴も貸し出されている。
なんとか準備を済ませ、更衣室からアイススケート場まで移動しようとした。しかし、アイススケート用の靴で移動するのは困難を極めた。
ようやくアイススケート場に到着し、試しに滑ってみるも、ほとんどバランスを取ることができず、終始壁にもたれかかったままだった。それを横目に颯爽と滑っていく陽キャたちに憎しみさえ覚えた。
独学で練習してなんとか壁にもたれかからずに立てたものの、数メートルしか滑れずそのまま転倒してしまうというザマだった。
営業時間終了まで時間はあったが、それまでにアイススケートに対する意欲がなくなってしまった。滑れるようになったらさぞ気持ちが良いんだろうなぁと思いながら、施設を後にした。
独学でスポーツを習得するのは無理ゲー
スポーツは基本的に多人数で行うものだ。しかし今回のアイススケートみたく一人でできるスポーツももちろんある。
しかしそれを独学で習得できるかと言われれば話は別である。
勉強を独学でこなすのはまだしも、スポーツを独学で習得できたという話を未だに聞いたことがない。そもそも無理ゲーなのかもしれない。
一人でできるスポーツと言っても、人から何度も何度も教わって練習して習得していくのが普通で、独学で全て解決しようとすること自体、非常におこがましい考えだと思う。
しかし僕みたいに頭の回転が遅く手先も不器用であれば、人から何かを教わることに抵抗を持ってしまう。
人から何かを教わるとなると、言われたことをいつまで経ってもこなせず、相手をイラつかせたり怒鳴らせたり呆れさせたりすることが日常茶飯事だからだ。
そういった嫌な経験を重ねる度、人から何かを教わろうとする意欲がなくなってしまう。教えてくれる人に対して恐怖心を抱いてしまうのだ。結果、意地でも独学でこなそうとする癖が身に付いてしまう。
今回のアイススケートも例外ではない。無理に独学でこなそうとしてみた結果、何一つ技を習得することなく、無駄に汗をかいて足を痛めて時間と労力を浪費して終わった。
しかしそれでも僕は、人から何かを教わろうとは到底思えないし、これからも独学に固執して損をし続けるんだと思う。