いや、これは…まぁ、仕方ないですよ。こっちだって生活がかかってるわけですから。
開口一番、そう語るのは 上村 絵里 さん。彼女は大学を卒業してからとある旅行代理店に就職して2年目を迎えようとしていた。
しかし今年の3月から会社の売り上げが激減してしまい、紆余曲折あって4月上旬、上村さんはリストラされてしまった。コロナ騒動により、観光業界の売り上げ自体がなくなりつつあるのだ。
「まさかこんなことになるなんて思ってもいませんでした。ですがお金に関しては新たに収入源を確保できたので、当分の間は問題なさそうです。」
上村さんが言う新たな収入源とは…
「痴漢冤罪ビジネスです。」
痴漢冤罪。痴漢していないにも関わらず、痴漢を行ったものとして扱われる冤罪のことだ。
主に満員電車の中で女性が、ターゲットとなる男性に自分の体を無理やり擦り付けるなどして、その男性を加害者に仕立て上げてしまうという恐ろしい方法だ。
加害者に仕立て上げた相手を起訴した後、慰謝料として最大でなんと100万円前後の収入を得ることができるのだ。金銭の受け渡しは即日ではなく、最短でも1~2ヶ月はかかるそうだ。
「緊急事態宣言が出されても、依然として電車の中って満員ですよね。近年のコロナ騒動で失業者が激増している中、思い付いたのがこの痴漢冤罪ビジネスで、この方法ならなんとか食べていけるかもって思ったんです。」
◇ ◇
上村さんはこのまま痴漢冤罪ビジネスで生計を立てていくつもりなのか。
「コロナ騒動のせいでどこも就職難ですからねぇ。リストラされたときは風俗で生計を立てようかなって思ってたんですけど、その風俗ですら募集がないんですよ。男性の方には本当に申し訳ないとは思ってるんですけど、まぁ…世の中は理不尽で平等でもないので、卑怯だろうが何だろうが停滞せず前に進んで行けたらと思います。」
最後に、この痴漢冤罪ビジネスというのは、上村さんにとってどう思っているのか。
「貧困の危機に晒された女性にとってのセーフティーネットだと思ってます。」
上村さんはさらにこう続ける。
「生活保護も障害年金も申請してから支給されるまで最長でも1年はかかるじゃないですか。痴漢冤罪ビジネスの場合はもっと早いです。それに…そういった社会保障って、申請時にいわゆる水際作戦で門前払いされたり職員が高圧的だったり、心理的な負担も半端ないと思うんです。その点、痴漢冤罪ビジネスであれば、仮に失敗したとしても、こちらには一切お咎めはないし、また別の電車や路線に切り替えて再チャレンジすればいいだけなので、全然気が楽です。」
今年は就職氷河期やリーマンショックの比にならないほど、失業者が溢れてくるとされている。加えて再就職も困難であり、そんな中、安倍政権の策がマスク2枚であるため、政治家もろくに信用することができない。
今回の上村さんの意見を知り、痴漢冤罪ビジネスを幾度なく繰り返して生計を立てていく女性は、前年度とは比較にならないほど、激増の一途を辿るだろう。女性の2人に1人がすでに、電車の中で男性をターゲットにする痴漢冤罪ビジネスの首謀者となっている。
男性にとって、ここまで生きづらさを抱えてしまうという事態もなかなか珍しい。
(ネイキッドニュース・前田優子)